夏の夜、ドルフィンナイトにて
おいらがドルフィンナイトに来ると決めたのは、ただのノリだった。
でもいざ足を踏み入れた瞬間、シャンパンの泡と札束の舞う世界に、体温が一気に上がった。
焼けた肌と視線のぶつかり合い
海辺で笑う彼女たちの焼けた肌、
ちょっとした仕草や笑い声に、男たちの視線は泳ぎまくる。
おいらも例外じゃない。
「もう一杯どう?」なんて軽口を叩きながら、
心の中は駆け引きモード全開。
波もたつ、心もたつ
波打ち際でイルカが跳ねるたび、
札束が風に舞うたび、
場の空気はだんだん熱を帯びていく。
「今日はこのままいけるか?」
そんな淡い期待が、男たちの心に立ち上がる。
笑い声にまぎれて、夜が更ける
結局、駆け引きも遊びも、笑い声に溶けていく。
おいらはグラス片手に、笑いながらこう思った。
――ああ、こういう夜があるから、人生はやめられないんやな。
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